オゾンで消臭対策できるワケ

嫌なニオイを消し去る方法には薬品でニオイを消す方法の他に、機械を使った消臭方法があります。機械を使った消臭方法で一般的なのでは市販されている空気清浄機ですが、最も効果があるのはオゾン発生器による消臭方法です。

オゾンって何?

オゾンは生物が生存するために必要な空気中の酸素と同じ酸素原子からできていますが、空気中の酸素と呼ばれる酸素分子が酸素原子2つが結びついたものであるのに対し、オゾンは酸素原子3つが結びついてできたものとなっています。
酸素原子には2本の腕があるので酸素原子2つが2本づつの腕でつながった状態が非常に安定しているのですが、酸素原子がお遊戯の輪のようにながっているオゾン分子は酸素原子が離れやすい非常に不安定な状態になっています。
酸素は他の原子の電子を引き寄せる強さである「電気陰性度」がヘリウムやネオンなどの希ガスを除いた原子の中ではフッ素の電気陰性度3.98に次ぐ電気陰性度3.44で、一般的な原子の中では2番目の強さを持っているため、悪臭を放つ物質の元となっている分子や原子とくっついて化合し、悪臭を放たない物質に変えることができます。
例えば、悪臭の元となっている生物の糞尿などの臭気の原因は硫化水素です

この悪臭を発生させている硫化水素がオゾンに出会うと、オゾンの酸素原子が一つ離れ、残った2つの酸素原子は安定した酸素分子になります。
そして、オゾンから離れて独立した酸素原子は硫化水素と化合して硫化水素は水と酸素と硫黄に変化して悪臭を出さなくなります。

高濃度オゾンは殺菌効果も高いが人間に無害ではない

このように悪臭を放つ物質と化合することで消臭効果を発揮するオゾンですがオゾンにはもう一つ殺菌作用もあります。
オゾンの殺菌作用は酸素原子3つのオゾンから分離した1つだけの酸素原子が放つ活性酸素イオンによって細胞が死滅するためです。
活性酸素の細胞に対する攻撃力は湿度が高くなるほど強くなるため、解放した空間より締め切った室内などの方が高い効果を得ることができます。
例えば枯草菌などは密閉した空間でオゾンにさらされると95%以上が死滅してしまうため一旦オゾン消臭を行えばその後は悪臭を発生する枯草菌そのものが死滅してしまい、長期間の消臭効果を得ることが可能です。
これほどまで効果があり便利なオゾンですが実は人間に無害ではありません。
悪臭を放つ細菌が死ぬような高濃度のオゾンにさらされると人間の細胞も損傷を受けたり死んでしまったりします。
オゾンが人間に害を与える基準は0.1ppm、つまり空気中に1千万分の1以上の濃度のオゾンが存在した場合、人間に影響が現れてきます。
オゾンの影響は嗅覚に感じるニオイの他、のどに刺激を感じたり気管の粘膜への損傷が起こることが確認されています

特殊清掃のプロも使うオゾン発生器

硫化水素などの悪臭物質と腐敗物に繁殖した細菌が出す悪臭を含む具体例としては、孤独死などで亡くなった人の住居に残ったニオイがあります。
このような物件は通常の清掃では悪臭を消し去ることができないため、特殊清掃と呼ばれる専門の業者の人が片付けと掃除をし、最後に消臭を行うのですがこのときに使うのがオゾンを使った消臭です。
オゾンを利用した消臭は消臭と同時に殺菌も行えるのでこのような清掃にはうってつけなのです。
しかし、オゾンを使った消臭は短時間で効果が得られない場合があるので部屋などを締め切った状態で長時間オゾン機器を稼働させる必要があります。
このため、部屋全体や建物などの広い区間のオゾンによる消臭を行う場合は、人が立ち入らない状態で作業する必要があります。
言い換えれば、人間が寝食している生活空間で稼働させるオゾン発生機器はオゾンの濃度が弱いため、強烈な消臭効果や完全に近い殺菌は難しいと言えます。